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円高水準は対米ドルではかっての1ドル78円などよりずっと円安だ。だが 状況は当時より遥かに厳しく「構造的」だ。別にその時、特別、日本経済が 好調で米国経済が疲弊していたわけではなかった。今より、ずっと米国経済 は良かったのである。 対ドルならさほどでもないが新興国、資源国、IT産業国などの通貨への 極度の円高で例がない。 単に米ドルにたいして円高というなら、それだけの話だが同時に米国経済 の根幹の住宅バブル崩壊、金融危機、消費減退を伴っている点でさらに例が ないと言える。北米輸出は規模が大きいだけに致命傷だ。 自動車輸出(国内販売は構造的諸要因でもう無理)のほぼ完全失速。また シャープ株の大下落に見られるようにIT,や液晶テレビ、ビデオカメラなども 韓国、台湾、さらには中国などの対円大下落で日本の輸出製造業は競争力 を事実上これで失った。 C-NETの記事に「パネル、回路をオーダーし、台湾のメーカーに製造委託 すれば誰でも明日から立派な液晶TVメーカーになれる」のである。何も日本 で液晶テレビなどを造って輸出する必要もなく、もう採算上不可能になってい るのだから。 自動車、造船、鉄鋼も基本は同じような事情であり、このたびの金融危機 は「日本の輸出製造業が壊滅するまで」続くと考えてよい。ここが実は隠れた 本質である。 円高というが日本の産業で国際的に競争力があるのは一部の輸出産業 だけであり、他は全てカス以下だ。その意味で円高は永久に続くわけではな いが日本の輸出製造業が消滅するまでは決して円安にはならない、と保証 できる。 超々高齢化社会の到来は他国にも例がないほどだ。だが程度の差はあ っても他の先進諸国、新興国でもその傾向はある。が、日本が極端に閉鎖的 な国で移民で解決、ということが不可能であることを考えれば日本ほど望みの ない国も他にない。 すでに都市圏、地方を問わず介護士養成の学校は定員割れで募集中止 、閉鎖があいついでいる。いくら介護「保険」制度は出来ても看てくれる人が 近い将来、いなくなるのだ。外国からも日本行きは嫌われており、それに頼る ことも困難だ。 そんな中で歯科は忘れ去られている。衛生士学校は3年制にして一体、 何を学校で学ぶの?と怪訝に思わずにおれないが衛生士学校も確実に募 集停止に追い込まれる所が増えるだろう。 ともあれ、今度の金融危機の発する経済混乱は経済構造の変革を伴う ことで歴史的なものとなる。 日本の没落だ。逆に言えばその日まで円高は続くはずである。 |
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